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日米FTA採決が危険な理由は?安倍首相がトランプ大統領に押し負けるのはなぜ?

 

おはようございます!かずたかです。

とあるニュースサイトで「日米FTAの強行採決が危険」と注意喚起する文字を目にしました。

待ってくれ。日米FTAって何?

あんた日本人なのに何も知らないのね!

なんて、誰かに怒られてしまいそうです。

 

日米FTAとは何なのか、何が危険なのか

そもそもなぜ日米間の政治で安倍首相はトランプ大統領に押し負けてしまうのか?

少しずつ分かってきました。

Contents

日米FTAって何?

日米FTAとは、日米自由貿易協定の略称のこと。

何となく耳にした方もいるのではないでしょうか?

自由貿易協定(じゆうぼうえききょうてい、英Free Trade AgreementFTA)とは、2ヶ国以上の国・地域が関税、輸入割当など貿易制限的な措置を一定の期間内に撤廃・削減する協定である。締結国・地域間の自由貿易および投資拡大を目的として関税/非関税障壁を取り払う。北米自由貿易協定等の多国間協定と、2国間協定とがある

出典:Wikipedia

国外への輸出・輸入って、関税が高くついて売り上げが伸びないのがネックですよね。

そこで、輸出・輸入する国同士で関税を無くしたり、関税のハードルを下げて

お互いに利益を出そうじゃないか!ってのが

自由貿易協定のイメージです。

これを、日本とアメリカの間限定で交渉中なのが日米FTAってわけです。

政治用語って分かりづらいわ~

日米FTAの採決はなぜ危険?

この日米FTA、日本とアメリカの利益のバランスが公平なら確かにメリットになります。

しかし、現時点での日米間の話し合いは完全にトランプ大統領が優勢。

完全にアメリカだけが美味しい思いをする協定になろうとしているのです。

 

今回、互いに関税を下げさせたい品目は

日本:自動車完成品、自動車部品、その他工業品

アメリカ:農産品、牛肉

お互い、国内でたくさん生産できて、自信のあるものを輸出したいわけです。

しかし、このバランスが非常にいびつなのが現状。

 

現時点で、アメリカからの輸入では

年間約300万トンのトウモロコシの追加輸入がほぼ決定しています。

しかし、トウモロコシといっても、葉で覆われた一本ものではなく

動物の飼料用の粒のこと。餌用なのです。

今まで日本も餌用トウモロコシを輸入はしていましたが、せいぜい100万トンほど。

日本の飼育量が爆発的に増えたわけでもないので、

輸入した餌用トウモロコシは余る可能性が非常に高いのです。

 

こんなデメリットをわざわざ負ったのは、

代わりに、日本の強みである

自動車系の輸出関税を下げさせて、売り上げを伸ばしたいから。

しかし、

一方、普通自動車の2.5%の関税は25年後に撤廃、大型車の25%の関税は29年間現状のままで、その間に日本が安全基準の緩和を着実に履行すれば30年後に撤廃するという気の遠くなるようなTPPでの日米合意さえ、米国は破棄するとしている。

出典:jacom.or.jp

自動車部品の関税は大丈夫そうなのですが、

日本側の切り札でもあった肝心な自動車完成品の関税緩和が通らず

日本にとっては

メリット少し・デメリット過多な協定内容になってしまったのです。

あまりに理不尽よ…

安倍首相はなぜトランプ大統領に押し負ける?

そもそも、ニュースを見て思うのは

日米で何か取り決めになる時、毎回安倍首相がトランプ大統領のごり押しに負ける姿

なんでアメリカ側の無茶ぶりが通るんだ?

と思うのですが、

この背景には、日米安保条約があるのではと考えられます。

今回の日米FTAとは関係ないんじゃないの?

 

日米安保条約とは、武力を持たない日本の代わりに

「万が一戦争などで他国から襲撃されたら、アメリカ軍が日本を守りますよ」

という内容の条約のこと。

一応自衛隊もあるのですが、あくまで他国から攻められた時用の部隊なので

日本の自己防衛のためであっても、

自衛隊から戦いを仕掛けるとかはできないのです。

 

つまり、日本は他国のような軍事力はほぼありません。

日本の有事の時、頼みの綱はアメリカと結んだ日米安保条約だけなので

安倍首相としても複雑でしょうが、

 

多少トランプ大統領に政治で無茶を要求されても

嫌を損ねる(=日米安保条約を蹴られる)という

本当に最悪なシナリオを間一髪で回避しているのです。

終わりに

いかがでしたか?

政治交渉の難しさ、お偉いさんが頭抱えるのも多少は頷けます。

それにしても、今一つ信用できない政治家多いけどね…

とにかく、専門用語連発でややこしい報道が苦手&きな臭いので

1チャンネルにつき1人は池上彰さんが欲しいです。

ご覧いただきありがとうございました。